どうぶつたちの病院沖縄について

コアジサシ保護

2015年7月12日 16:18

7月11日、うるま市上江洲の農道で、今年生まれたコアジサシの若い個体が救護されました。
右肘を骨折しており、今回の台風9号の強風にあおられ、衝突したものと思われます。
コアジサシ1.jpg

以前はどこの海岸や、干潟や埋立地でも繁殖していたコアジサシですが、
安定した繁殖環境がなくなってしまい、現在では国際的な絶滅危惧種になってしまいました。

台風によって傷つく野生動物がいることは厳しい自然の中で生きていくうえで仕方の無いことかもしれません。
ただ、彼らが自然の中で生きていく厳しさを私たちは知るべきだと思います。

彼らは自由気ままに生きているだけではなく、ぎりぎりのところで生きているのです。
せめて人間の手によって彼らの繁殖する自然海岸や干潟、そして魚のわく海を奪うことだけは
もうやめないといけません。

せっかく親鳥と同じ大きさまで育ったのですが、
残念ながら、親鳥とともに越冬地であるオーストラリアに帰ることは困難になってしまいました。

コアジサシ2.jpg
体重35g、手のひらに乗るほどの小さなかわいい足ヒレが、この鳥の小ささを物語っています。

この小さな体でオーストラリアまで飛んでいく・・・
この驚異的なエネルギーの持ち主に私たち人類はまだ追いついていません。

このページのトップヘ