どうぶつたちの病院沖縄について

2014年6月20日ヤンバルクイナ放鳥しました

2014年7月 4日 15:58

6月4日、ヤンバルクイナがカラス2~3羽に襲われている所を一般の方が救護したとの連絡を受け、すぐに当法人の大城獣医師に連絡し、ヤンバル動物診療所に搬送してもらいました。

獣医師が診察したところ、カラスに後頭部を突かれていた他に全身打撲と診断されました。
全身打撲は、何かの強い衝撃を受けたときの症状です。おそらく、交通事故にあってぐったりしているところをカラスが見つけて突いていたと考えられます。
そのような状態で発見され、救護にまで至ることは、とても稀なことです。

幸い骨折まではしておらず、治療のかいあって順調に回復していき、
約2週間で放鳥できる状態になりました。

放鳥当日は、現場に着いたとたんに雨が降り始めました。
延期になるかと思うほどでしたが、しばらくするとさっきまでの雨が嘘のように晴れ渡り、無事に放鳥することになりました!
20140620放鳥_1.jpg
取材陣やスタッフ一同が見守る中いよいよ放鳥です。
もう事故には遭わないでほしい・・・



一瞬の間に草むらへと元気に走り去っていきました。

最近、ヤンバルクイナの交通事故が増えており、6月26日現在で29件も事故が発生しています。
そのうちの27件が死亡している状況です。
もしかしたらこの死亡事故の中に轢かれたまま放置されて死亡した個体がいたかもしれません。

やんばるの道路は、多くの動物が横断し、ヤンバルクイナが飛び出してくることがあるので、ゆっくりと気を付けて車を走らせてほしいのですが、どんなに気をつけても不注意で轢いてしまうことがあると思います。
そんなときには環境省やクイナダイヤルへ連絡をして下さい。今回の個体のように助かる命があります。
20140620放鳥_2.jpg
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