どうぶつたちの病院沖縄について

オオコノハズクの救護・放鳥

2014年4月28日 16:25

~やんばる便り~

4月8日、ヤンバルクイナの飼育の仕事の帰り道、夜の県道2号線でオオコノハズクを救護しました。

発見した時は道路の中央付近でうずくまっており、飛ぶことができないようでした。
交通事故に遭ってしまったようです。
このままでは、ふたたび車にはねられる危険もあったので、急いで救護しました。
鼻と口から血が出ており、右目を閉じ、とてもつらそうでした。
急いでどうぶつたちの病院沖縄の大城獣医師に連絡し、ヤンバル動物診療所に搬送しました。

・・・約1週間後、
治療のかいあって、獣医師から「放鳥できる状態にまで回復しました」との連絡があり、
4月17日に救護地点の近くで放鳥することになりました。

道路から離れたところで、個体が入った箱をそっと開けると・・・
すぐに飛び立つと思いきや、飛び立ちません・・・

餌をもらえると思ったのでしょうか・・・??
こちらをジッと見つめてなかなか外に出ようとしません。
まだ状況がつかめていないようだったので、手に乗せて飛び立たせる作戦に変更しました。
ookonoha_1.jpg
手に乗せた後も、しばらくはこちらをジッと見つめていましたが、
ookonoha_3.jpg ookonoha_2.jpg
やがて夜空に向かって元気に飛び立っていきました。

フクロウの仲間は夜行性で、昆虫や小鳥などを狙って、やんばるの森の中を軽やかに飛び回っています。
その時に車にはねられてしまうことがあります。
また、ときおり、地上の虫を狙ってか、路上に降りることがあります。
車のライトで照らされると、まぶしすぎるのか動けなくなることがあるようで、
そのままひかれてしまうこともあるのです。

やんばるの森にはリュウキュウコノハズクや、オオコノハズク、アオバズクなどが暮らしています。
万が一、傷ついたフクロウ類を発見したときには、あわてないでください。
彼らも必死です。するどい爪で反撃してくることもあります。人もケガをしないように、
フクロウの全身を包めるタオルや袋でくるんで保護するように心がけてください。

夜のやんばる路も、生き物に優しいスピードでの運転をどうぞよろしくお願いします。


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